治療は、α1ブロッカーという良い薬があります。これは前立腺部尿道の抵抗を和らげるお薬で、軽度の肥大症の方には 高い自覚症状の改善効果が得られます。
症状の改善が得られない方や、中等度~重度の方には手術を受けていただいたほうが良い場合もあります。手術はおなかを切らずに、麻酔下に尿道から内視鏡(カメラ)を入れて、大きくなった前立腺を削り取る手術(経尿道的前立腺切除術 TUR-P、当院ではTUEB)が主に行われています。
この他にも体の負担が少ない方法としては、温熱療法といって前立腺を暖めて小さくする治療があります。外来での治療が可能です。ただし個人差はありますが比較的時間とともに症状が再発することも多く、特に大きな前立腺では効果があまりない場合もあります。
年のせいだとあきらめている方が多いのも事実です。もちろん高齢の方や糖尿病、脳梗塞などの合併症をお持ちの方の場合は膀胱機能が低下している場合もあり、一概に前立腺肥大症だけが原因と言い切れないケースももちろんあります。
いずれにしても気になる症状があればあきらめずに泌尿器科の専門医での診察を受けられることをおすすめします。